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1年生の今月の本


あしたあさってしあさって タイトル あしたあさってしあさって
著者 森山 京(作) はた こうしろう(絵)
出版社 小峰書店
 

「もうすぐ おとうさんが おかえりですよ」おひるごはんのあとで、くまのこのおかあさんが いいました。くまのこのおとうさんは、しばらくうちをはなれ、とおくのまちで しごとをしています。「いつ かえってくるの?」くまのこがききました。「しあさって」「しあさってって、いつ?」「あさっての つぎのひよ。あした、あさって、しあさって」そして、かべにつるしたカレンダーで「きょうがここ、5のひだね」となりがあした、つぎがあさって…と、おかあさんは、6、7、8のすうじを じゅんに さしていきました。「もうすぐだ。おとうさんがかえってくる」くまのこは、うれしくてたまりません。りょうてを たかくあげ、とんとんはねました。
つぎのひの ひるさがり。くまのこと うさぎのこは、もりのこうえんへ あそびにいきました。とちゅうで、きつねのこが おとうさんと あるいてくるのに あいました。「ぼく、きょうりゅうのえほん かってもらうんだ」きつねのこは うれしそうにいうと、おとうさんと ならんですれちがっていきました。しばらくいってから、ふりかえると、おやこの うしろすがたが とおくに ちいさくみえました。「きつねちゃーん! ぼくのおとうさん、しあさって、かえってくるよ――」くまのこは こえを はりあげました。すると、うさぎのこが わらっていいました。「しあさってじゃないでしょ。あさって!」「どうして。きのう、しあさって っていったよ」「そうよ。それから いちにち たったのよ。だから あさって」「えっ?」くまのこは、すこしのあいだ かんがえこんだあと、くびをふりました。「そうか。わかった。あしたになれば、あさっては あしたになるんだ」

●大好きなおとうさんが「しあさって」帰ってくる! まだかまだかと「しあさって」を待ちわびながら、くまのこは「しあさって」はずっと「しあさって」のままではなくて、一日たつと「あさって」に、さらに一日たつと「あした」に変わることを知ります。

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