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1年生の今月の本


クツカタッポと三つのねがいごと タイトル クツカタッポと三つのねがいごと
著者 エミリー・ロッダ(作) たしろ ちさと(絵)
出版社 あすなろ書房
 

 ここは、ハツカネズミの すむ、チュウチュウどおり2ばんちの 小さな おみせ。ここには、すばらしい たからものが たくさん うられています。この おみせの しゅじん、ネズミの クツカタッポは、ふるくて ふしぎなものが だいすきです。たからさがしの ぼうけんに でかけて、そういうものを みつけては、よごれを きれいにして、この 小さな おみせで うっているのです。
 クツカタッポは、この しごとが 大すきだったので、ほかのことは あまり かんがえませんでした。いえのそうじや ひげをみがくこと、ごはんをたべるのを わすれることだって あるのです。いえの中が とても ちらかっているので、くつが かたっぽうしか みつからないことが、よく ありました。だから、クツカタッポと よばれているのです。
 あるあさ、ながたびから かえってきた クツカタッポは、さっそく みつけてきた たからものを きれいにする しごとに とりかかりました。さいしょに とりだしたのは よごれた 小ビン。きれいに あらってみると、そらのように あおくて、バラの もようが ついています。クツカタッポが、ビンを ぬので ふくと、その中から とつぜん、ふとった ネズミが あらわれたのです。「ごしゅじんさま。あっしは、エダム。ビンの せいれいです。で、ねがいごとは なんでしょうか?」クツカタッポは、ぽかんと 口を あけました。「ぐずぐずしてないで、はやいとこ たのみますよ。いっちゃわるいが、こんな、ごみごみしたところには、ながいをしたくないんでね」

●エダムは、クツカタッポに、3つの願い事、それも、ほかの誰のためでもなく、自分のための願い事をしてくれと言います。しかし、クツカタッポは、願い事がどうしても思いつきません。自分の生き方に満足しているのです。みなさんも、願い事を3つ思い浮かべてみてください。今、自分に本当に必要なものは何なのか、今の自分を見つめ直すきっかけになるかもしれませんね。

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