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タイトル | ウミガメものがたり | |
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著者 | 鈴木 まもる(作・絵) | |
出版社 | 童心社 | |
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だれも いない なつの すなはま。うみの なかから、ウミガメの おかあさんが やってきました。こうらの ながさは 1メートル、おもさは 100キロくらいあります。ウミガメは、いつもは うみのなかに すんでいますが、なつの よるにだけ りくに あがってきます。すなはまに たまごを うみに くるのです。うしろあしで ふかさ50センチくらいの あなを ほり、いちどに 100こくらいの たまごを うみます。ぜんぶ うみおわると、すなを かけ、ウミガメの おかあさんは また うみに かえっていきます。カメは たまごを あたためないのです。60にちくらいで、すなの なかの たまごから、子ガメが うまれます。うまれたばかりの 子ガメは 5センチくらいしか ありません。でも みんな ちいさな ひれを パタパタさせて、あかるいほうを めざしていきます。そのさきには、ひろい ひろい うみが あるのです。子ガメたちは だれにも おそわらず うみに むかいます。こうして、子ガメたちの ながい たびが はじまるのです。 ●子ガメたちには、様々な試練が待ち受けています。明るい自動販売機の方へ間違えて行ってしまい、海に行けず死んでしまったり、海に向かう途中で、カニや鳥に食べられてしまったり。無事に海についても、大きな魚に食べられることもあります。また、人間が捨てたビニールやペットボトルをクラゲやイカと間違えて食べてしまったり、ゴミにはさまって動けなくなったり、船のスクリューにぶつかってしまうこともあります。こうしてみると、私達人間が、いかに多くの試練を生き物に対して与えているかということを考えさせられます。作者は、多くの自然絵本を手掛けられている鈴木まもるさん。迫力のある美しい絵は、ウミガメの生きる力の強さを感じさせてくれます。 |