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1年生の今月の本


かさどろぼう タイトル かさどろぼう
著者 シビル・ウェッタシンハ(作・絵) いのくま ようこ(訳)
出版社 徳間書店
 

 むかし、スリランカの しまに、ちいさな むらが ありました。むらの ひとたちは、まだ かさを みたことが ありません。あるひ、キリ・ママという むらにすむ おじさんが、うまれてはじめて まちへ でかけました。「みんな、おおきな はなみたいなものを もっているな。あれは いったい なんだろう」それは、みどり、あか、きいろ、あお、いろいろな いろの かさでした。「なんて きれいで べんりなものだろう」と、おじさんは、いっぽん かさを かってかえりました。
 ところが、むらにもどって おみせで コーヒーを のんでいるあいだに、すてきな かさが なくなってしまいました。おじさんは かなしくて しかたありません。おじさんは、また かさを かってきました。しかし、また かさは なくなってしまいました。それでも おじさんは あきらめません。かさが なくなるたびに まちへいって、かさをかいました。でも かさは、おじさんが よりみちをして コーヒーを のんでいるあいだに、いつも なくなってしまうのでした。

●この本は、ストーリーとイラストの両方に惹きつけられる一冊です。独特な色合いとタッチによって描かれた村や町の風景、そして人々のしぐさや表情に“動き”が感じられます。ストーリーを楽しんだ後は、「この女の子、楽しそうだな」「この男の人は、何を見ているだろう」と、一つひとつのイラストを見返しながら空想を広げて楽しんでみてください。

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