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1年生の今月の本


皇帝にもらった花のたね タイトル 皇帝にもらった花のたね
著者 デミ(作・絵) 武本 佳奈絵(訳)
出版社 徳間書店
 

 むかしむかし、はなが だいすきな ピンという おとこのこが いました。ピンは はなを そだてるのが とても じょうずでした。ピンが たねを まき、そだてると、ちいさな くさばなから おおきな きまで、まるで まほうのように、みごとな はなや みを つけるのです。
 このくにの こうていも、はなが だいすきでした。あるとき、こうていは はなの ちからを かりて、よつぎを きめることに しました。つぎのひ、こうていの おふれが くにじゅうに つたえられました。「このくにの こどもたちは、こうていから たねを うけとり、たいせつに そだて、いちねんご こうていに みせにくるように。その こどもたちの なかから よつぎを えらぶ」というのです。
 このおふれに、ひとびとは おおさわぎに なりました。ピンも はりきって たねを そだてました。 「ぼくは きっと だれよりも きれいな はなを さかせることが できる」と しんじて。ところが、なんにち まっても めが でてきません。

●ピンがどんなに大切に世話をしても一向に芽は出てきません。ピンの友達はみんなきれいな花をさかせています。そうしているうちに一年がたち、皇帝に花を見せる日がやってきてしまいました。落ち込んでいるピンに、お父さんは「おまえは、一生懸命に、できるかぎりのことをしたじゃないか。胸を張って、その植木鉢を皇帝に見ていただきなさい」と投げかけます。ピンは花の咲いていない植木鉢を持って皇帝のもとに向かうのですが……。

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