月曜日。きつねの子が、きいろいばけつを見つけました。
「だれのだろう」
　ばけつを片手でさげてみると、きつねの子が持つのに、ちょうどいい大きさでした。ばけつを顔のそばまで持ち上げて、外側を見まわしました。名前はどこにも書いてありません。
「だれのだろ……」
　きつねの子は、前からこんなばけつが欲しかったのでした。あかでもない、あおでもない、まっきいろのばけつが。

　うさぎの子、くまの子に聞いても、きいろいばけつがだれのものか分かりません。
「もし、だれも取りに来なくて、ずっと外に置きっぱなしだったら、きつねくんのものにしたら」
　くまの子が言いました。
「ずっとって、どれくらいかな」
　結局、一週間ということになりました。

　 それから、きつねの子は、毎日毎日きいろいばけつを見に行きました。でも、きいろいばけつを取りに来るものはありません。そして、月曜日の朝がやってきました。