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1年生の今月の本


ものしりプクイチ タイトル ものしりプクイチ
著者 たかどの ほうこ
出版社 教育画劇
 

 今日は、春のお楽しみ会です。動物たちは、この日のために、何日も前からてるてるぼうずをぶら下げて、はりきっていたのでした。

 村長さんがマイクの前に進み出て、口を大きく開きました。
「みなさん! まちにまった、春のお楽しみ会の始まりです。雲一つない青空にめぐまれたことも、たいへん嬉しく思います」
すると、
「村長さん、雲があります!」
と、キツネの子が、空を指差してさけびました。その雲は、みるみるうちに、こちらに向かってきたかと思うと、広場の真上でぴたりと止まったのでした。せっかくのお楽しみ会を、あんなもののために台無しにされるのはまっぴらです。そのとき、村長さんはいいことを思いつきました。

  村には「お楽しみ会」をちっとも楽しみにしていない変わり者がいました。コブタのプクイチでした。プクイチは、博士帽をちょこんとかぶり、びんの底で作っためがねをかけて、年がら年じゅう、家にこもって勉強をしているのでした。

  雲を吸い込みに行くのに選ばれたのが、このプクイチだったのです。村で一番の物知りなら、よい方法を思いついてくれるに違いありません。

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