シンは小学三年生。シンには素敵な宝物がある。鳥怪人という名前のおめんだ。鳥の顔みたいな変わったおめんなんだ。この鳥怪人のおめんには、不思議な力があるらしい。これをかぶると、思いがけないことがおこるんだ。

　 夏休み、シンは家族と信州の山のふもとの小さいペンションに泊まった。家族みんなで森の中を散歩していたら、七、八人の大人の人たちが地面をきょろきょろ見回しながら歩いていた。

（こりゃあ事件だぞ！）

　 シンがそう思ったのは、探し物をしている人の中に、二人のおまわりさんがいたからだ。探しているのは、ペンションに泊まっていた六十位の女の人の指輪のダイヤモンドだという。

　 話を聞いたシンたちは、みんなで探すことにした。

　 しかし、いくら探してもダイヤモンドは見つからない。みんなが諦めかけていた時、シンは思いついた。
「鳥怪人のおめんを使おう！」

　 それからしばらくたって……。