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1年生の今月の本


なぞなぞのすきな女の子 タイトル なぞなぞのすきな女の子
著者 松岡 享子
出版社 学習研究社
 

 あるところに、とてもなぞなぞのすきな女の子がいました。あんまり、毎日家でなぞなぞをしたので、とうとうある日、お母さんが言いました。

「なぞなぞがやりたかったら、おもてへ行って、誰か別の人を探しておやりなさいな」

  そこで女の子は、なぞなぞの相手を探しに、森へでかけていきました。すると、森の中でばったりオオカミに出会いました。

「こんなところで、何をしているのかね?」
「だれか、わたしとなぞなぞあそびをしてくれる人を探しているの。あなたは?」
 オオカミは、長い舌で口のまわりを、ぺろっとなめました。
「わしは、その……昼飯を探してしたところだ」
「その前に、なぞなぞあそびしましょうよ」
と、女の子は言いました。
「なぞなぞ?」
「そうよ。知ってるでしょ。『まあるくて、赤くておいしいもの、なあんだ―リンゴ』っていうようなの」
「ふむふむ。白くて、やわらかくて、うまいものなあんだ。――女の子、っていうようなやつだな」
「へぇー、そんななぞなぞ、初めて聞いたわ。手帳につけとかなくっちゃ」

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