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1年生の今月の本


うみのべっそう タイトル うみのべっそう
著者 竹下 文子
出版社 佼成出版社
 

 なつやすみ、おじさんから はがきがきた。
「うみのべっそうをかりました。あそびにおいで」
 うみのべっそうって いうんだから、うみべにあるんだろう。

「いってらっしゃい。きをつけてね」
 おかあさんが、えきまでおくってくれた。

  うみべにむかって でんしゃは はしる。わくわく どきどき むねがなる。うみべの ちいさなえきでおりたら、おじさんがむかえにきていた。
「よお、ひさしぶり。よくきたな」

  べっそうまであるくとちゅうで、きっさてんにはいった。
「いつものやつ、ふたつね」
 おじさんは、すましてちゅうもんした。
「おまたせしました」
 でてきたのは、あおいいろをした サイダーみたい。ぐーっとのんだら
「うえっ、なんだか しょっぱいよ。へんなサイダー」
 がまんしてぜんぶのんだら、おなかのなかがしょわしょわとくすぐったくなった。

 きっさてんをでると、いきどまりのがけの上。
「べっそう、まだとおいの?」
「すぐ そこさ」
 おじさんが ゆびさした。ゆびのさきには、あおいうみ。
「まさか、おじさん、とびこむつもりじゃ……」
「いいから いいから。それ、いち、にの、さん!」
 いきなり体がちゅうにうかんだ。

●おじさんの別荘は、海の中にあったのです。不思議な別荘で過ごす様子がとても楽しめるお話です。

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