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2年生の今月の本


ともだちって、大すき タイトル ともだちって、大すき
著者 太田 京子
出版社 草炎社
 

 四日前の月よう日、この町に、大雪がふりました。八センチもつもったのはひさしぶりです。このお話は、その四日間のできごとです。

  ナナちゃんとすみれちゃんは、まいあさゆうびんポストでまち合わせ。きょうは、そのポストもまっ白なぼうしをかぶっていました。

「ナナちゃん。はやくはやく……。はやくしないと、雪、みんなにとられちゃうよ!」
「まって、まってぇ……。ああーん。くつの中に雪が入っちゃったよう……。」

 二人が校ていについたときには、もうたくさんの子どもたちでにぎやかでした。
「すみれちゃん、どこでつくる? 雪だるま……。」

  ナナちゃんは、大すきなすみれちゃんとあそんでいると、すごくたのしいです。
その日、二年三組の教室に、やなぎば せりちゃんというてん校生がやってきました。せりちゃんのせきは、すみれちゃんのとなりになりました。すみれちゃんは、せりちゃんのおせわをやいてあげたり、いろんな話をきいたり……。ナナちゃんのことなど、わすれてしまったように、せりちゃんとずうっといっしょでした。

  つぎの日、すみれちゃんのさそいをことわって、休み時間も一人でいるナナちゃん……。そこへせりちゃんがやってきてヒソヒソごえでいいました。
「あのね、いいことおしえてあげる。すみれちゃんがねえ……。あなたのこと、ほんとはキライだって……。」

●友だちって、ちょっとしたことで、心が通じなくなったり、また、かえって、結びつきが強くなったりするものではないでしょうか。この“雪の四日間”の物語を通して、いつもあそんでいる友だちを、もう一度見つめなおしてほしい……。作者からのそんなメッセージがこめられた一冊です。

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