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2年生の今月の本


バンザイ!なかやまくん タイトル バンザイ!なかやまくん
著者 太田 京子
出版社 草炎社
 

 なまえをよばれて、へんじができない、なかやま たつおくん。どうして、学校に行くとしゃべれなくなるのか、じぶんでもわかりません。
『きょうは、ぜったい「はい」といおう』
 そうけっしんしたのに、口が「は」というかたちになっただけで、こえは出ませんでした。すると、まえのせきのゆめちゃんが、みんなに
「なかやまくんがしゃべれない理ゆうは、かぜだと思うな。ふつうのかぜじゃあないよ。心のかぜ。だから、みんなで、そうっとしといてあげるんだよ。」
といってくれました。たつおは、ゆめちゃんが、だいすきになりました。

  つぎの日も、そのまたつぎの日も、たつおはへんじができませんでした。けれども、みんな、いつのまにか、たつおがしゃべらなくても、気にしなくなりました。

  そんなある日、クラスのはやしだくんが、学校に金色のかえるをもってきて、じけんが……。

●まわりの環境が変わる春。その中にすんなり順応する子が多い中、一方では、主人公のなかやまくんのような子もいます。他の子にとっては、何でもないお返事一つができません。ほんとうは心の中でたくさんおしゃべりしているのに……。この本には、そんな全国のなかやまくんたちの支えになれればという作者の想いがこめられています。それと同時に、この本が、そんなお友達の気持ちを分かってあげて、思いやりの心をもつきっかけになるんじゃないかな、と思います。

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