日曜日の朝、「うたえみどりのしま」に住む、緑色のライオン・らいおんみどりは、五時に目を覚ましました。らいおんみどりは、この島にあるたった一つのほらあなに住んでいます。

　 さて――目を覚ましたらいおんみどりは、毛布の下から手をのばして、キャベツを一つとるなり、
「朝のおやつで、今日もゆかいに」
と、かじりました。らいおんみどりは、キャベツをくるくる回しながら、しんまできれいに食べると、毛布をはねのけて、飛び起きました。

「さあ、これから朝の大仕事」
　らいおんみどりは、たてがみをぬらして、せっけんをつかみ
「おい、せっけん、もし目に入ったら食べちゃうぞ」
と、頭へこすりつけました。らいおんみどりにとって、頭を洗うのは大仕事なのです。

「朝の大仕事」が終わったらいおんみどりは、キャベツ畑へ行きました。らいおんみどりが、キャベツを15個とって帰ってくると、ドアのとってに、小さな緑色のベレーがかかっています。どうやら、お客が来ているようです。