たかしが妹のひろことおかあさんの三人で、夕ごはんを食べていた時のことです。トラックの運転手をしているお父さんから電話がかかってきました。明日の朝には、東京にもどってくることになっていましたが、急に九州に行かなければならなくなったというのです。

　お母さんは困りました。お母さんも明日からおばさんの結婚式で北海道に行かなくてはならないのです。
「どうする？　二人きりで５日間お留守番できる？　それともいっしょに北海道に行く？」
たかしはまよいました。毎日ごはんを作るのも大変だし、火事にでもなったら大変です。たかしはちょっと考えておかあさんに聞きました。
「留守番している間、ぼくたちの食べたいものを食べていいの？」
「いいわよ。お金を５万円あずけておくからね。」
「５万円！！50円のアイスが1000個も買えるじゃないか！！」
「だめよ！５日間の生活費ですからね。それに、集金もあるのよ。」
「でも、５万円の中で自分達のすきなようにやっていいんでしょう？」
「いいわよ。むちゃをしないなら、すきなようにしていいわよ。」
こうして、たかしはひろこと二人で五日間、留守番をすることに決めたのですが……。