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タイトル | まほうのベンチ | |
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著者 | 上崎 美恵子 | |
出版社 | ポプラ社 | |
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まわりをたんぼに囲まれた小さな駅がありました。駅には、駅長さんが、たった一人と、プラットホームのはしに、青いペンキのはげかけた、木のベンチがありました。あまり古くなったせいか、このベンチは魔法を使うのです。駅長さんは、ベンチが魔法を使うことに気づいていましたが、たいていの人は知りませんでした。 ある日、いつも汽車にのって、町まで野菜を売りにいくおばあさんが、朝ねぼうをして、汽車に乗り遅れてしまいました。おばあさんは、とても落ち込みました。早く町へ行って売らないと、野菜がしなびてしまうからです。しょうがなく、おばあさんは、ベンチのはしにかけました。ふりそそぐ太陽の光は、おばあさんの体を暖かくつつみました。おばあさんは、だんだんいい気持ちになり、眠ってしまいました。おばあさんの体はぐらんぐらん揺れていました。すると、まわりで人の話し声がします。はっとして、おばあさんは目をあけました。 「あれっ!」 |