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2年生の今月の本


とうげのおおかみ タイトル とうげのおおかみ
著者 今西 祐行(作) 鈴木 義治(絵)
出版社 金の星社
 

 くらがりとうげというとうげがありました。このとうげにはたくさんのおおかみがすんでおり、おおかみはとおりかかる人のあとをつけるので、おくりおおかみとよばれていました。あとをつけられているときに、おどろいて、にげだしたりすると、おおかみはおそいかかってきます。けれども、ふりかえったり、かけだしたりしなければ、おおかみはなにもせず、いつのまにかいなくなってしまうというのでした。

 こんなおそろしいとうげにも、一けんのちゃみせがあり、ひとりのおばあさんがすんでいました。おばあさんは、おおかみをこわがらないのがじまんで、はじめてこのとうげをこすひとがくるたびに、かならずおおかみをたすけてやった話をきかせるのでした。とうげをとおりかかるひとはさむらいもいれば、しょうにんやこじきやおかねもちまでたくさんいました。そしてある日、ひとりのどろぼうが、このとうげにやってきたのでした。

●こわくても、けっしてふりかえってはいけない。くらがりとうげを通る人々は、おおかみが恐ろしくてしかたがありません。けれども、おばあさんはおおかみと仲良しだというのです。

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