トップページ > 読書案内 >
2年生の今月の本 > 2年生におすすめの本
> ねこのタマコでございます
タイトル | ねこのタマコでございます | |
---|---|---|
著者 | にしむら かえ(作・絵) | |
出版社 | そうえん社 | |
|
||
わたしのなまえはタマコ。田中さんちのとしおいたねこでございます。 わたしは、むかし、まだ大学生だった田中さんにひろわれました。みちばたで、ニャアニャアいっていたのを、田中さんが、見つけてくださったのです。はじめは田中さんとふたりで、小さなアパートにくらしておりましたが、そのうち田中さんは田中さんのおくさんとけっこんしていっしょにすむようになりました。何年かするとかわいらしい赤ちゃん、なおちゃんも生まれました。わたしはといえば、十五さいになりました。にんげんの年でいうと、もう七十さいぐらいでしょうかね。 すんでいるこのおうちは、とても、いごこちがいいんです。とくに、このえんがわのひなたは、ごくらく、でございます。そこで、まどろみながら、しみじみ考えるのです。わたしは、田中さんご一家とくらしてきて、ほんとうに、しあわせなねこでございます。ゆかいな田中さんに、やさしいおくさん、元気ななおちゃん。でも、ときどき、みなさんもっとうまくやれるのでは、と歯がゆく思うことがあります。「わたしが、にんげんだったら、こうさせていただくのに……。」なんてね。 ●田中さんちのとしおいたねこ、タマコの目線で描かれたほのぼのとしたお話です。「わたしなら、こうさせていただくのに……」などという物思い(年よりのおせっかい?)のせいでしょうか。タマコはなんとも不思議な体験をします……。お話を読みながら、お子さんもねこならではののんびりした気持ちを味わうことができることと思います。 |