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2年生の今月の本


へろりのだいふく タイトル へろりのだいふく
著者 たかどの ほうこ(作)
たかべ せいいち(絵)
出版社 佼成出版社
 

 ヤギのヤギマロ先生は、お習字の先生です。いつもむずかしい顔をして、「書は心じゃ」などと太くてひくい声で話すので、村のどうぶつたちからすると、先生はえらくて、ちょっとこわいかんじのする人なのでした。

 さて、ある日のこと、ばんごはんのじゅんびをしようと、ヤギマロ先生は、せいとがおいていった紙をちぎっていました。ヤギなのですから、紙を食べるのはあたりまえなのですが、りっぱなヤギマロ先生としては、みんながのこした紙を食べている、というのはきまりがわるかったので、このことはないしょにしていました。その紙の中で、すこし黄色がかった、とろんとするような、やわらかい紙がまじっているのをみつけました。
「ふうむ。みかけない紙だぞ。この紙はだいふくのようにして食べるのがよい、とみた」
 そう思った先生は、さっそく、あんこをくるんで食べてみました。すると、おどろいたことに、今までに食べたどんなにおいしいだいふくよりも、おいしかったのです。先生はあわてて、まだのこっていた同じ紙をさがしました。くしゃくしゃに丸めてある紙をひらいてみると、タヌキチと名前が書いてあります。

 つぎの日、ヤギマロ先生は、タヌキチをよんで、なんという紙をつかっているのかききました。タヌキチはドキドキしながらこたえました。
「『へろりがみ』です」

●ヤギマロ先生は、この『へろりがみ』で作っただいふくを、おなかいっぱい食べたいと考えます。しかし、この『へろりがみ』には、とんでもない秘密が隠されていたのです。ユーモアいっぱいのお話なので、読書の苦手なお子さんも最後まで楽しく読めるでしょう。

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