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2年生の今月の本


ありがとうのたま ハルウララ物語 タイトル ありがとうのたま ハルウララ物語
著者 芝 風太(文)  川口 正彦(絵)
出版社 株式会社アスク
 

 北海道のとある牧場で、一頭の女の子の馬が生まれました。女の子のお父さんはとても強くてたくましく、お母さんはとてもやさしい馬でした。まわりは、いったいどんな馬に成長するのだろうと期待し、わくわくしながら見守っていましたが、女の子は体も小さく、とてもおくびょうでした。ですから、女の子を走らせてくれるレース場はなかなか見つからず、やっとのことで女の子を引き取ってくれたのは、山の中の小さなレース場でした。この小さなレース場で、女の子と調教師のおじさんとの、レースに出るための走る練習がはじまりました。

 女の子は「ハルウララ」と名づけられました。さわやかで親しみやすい名です。ハルウララはがんばってきびしい練習にたえ、まわりの世話をしてくれる人みんなもハルウララが早く走れるように力をあわせました。おかげで、ハルウララは数々のレースにも出場するまでに成長しました。しかし、どんなにがんばってもハルウララがレースで一番になることは一度もなかったのでした。

●「いっしょうけんめいにやっても1番にはなれない。でも、その人がいるだけで幸せな気分になる。あなたのまわりにも、愛すべきハルウララがいませんか?」(本文より)――レースで決して一番になることのできないハルウララですが、その一生懸命さは、見ている私たちを幸せな気もちにしてくれ、また、勇気づけてもくれます。一躍有名になったハルウララの生き方を描いた、やさしいタッチの挿絵がかわいらしい一冊です。

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