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2年生の今月の本


ぼくたちあいこ タイトル ぼくたちあいこ
著者 黒木 まさお(作) エム・ナマエ(絵)
出版社 太平出版社
 

 タツヤは、四年生。弟のマーぼうは、二年生だ。
 ある日の放課後、タツヤは、ともだちと つりにいくやくそくをした。急いで、家に帰ると、先に帰っていたマーぼうが、ほっとしたような顔をみせた。
「あっ。」
 タツヤは、あわてた。そうか、きょうは、二人で、るす番をするようにいわれていたのだ。おかあさんは、しんせきで、法事があるので、夕方まで帰ってこない。まえまえから、はなしをきいていたんだった。

「ちょっと、にいちゃん、用があるんだ。でかけてきたいんだ。」
と、タツヤ。なんとかごまかして、家をでてしまおうと考えている。
「いやだよ!」
 マーぼうは、なかなか、うんといわない。
「にいちゃんのいうことが、きけないっていうなら、マーぼうのことは、なんにもしらないぞ。しゅくだいも、てつだってやらない。」
「・・・」
 マーぼうは、シュンとして、うつむいてしまう。タツヤは、すこしかわいそうに思った。だけど、つりにいくのを やめる気もない。
「たのんだぜ。」
 げんかんをでようとした、そのときだ。かって口のドアが、がらっとあいた。

●タツヤが、やっとのことで、でかけようとすると、ガス屋さんの集金や、郵便書留の配達などが、次々にやってきます。そのたびに、タツヤは、出端をくじかれてしまい、ふたたび、不安がる弟を何とか説き伏せて、出かけようとします。しかし、ついには、あやしげな男までが、玄関に立っているのでした。
みなさんには、きょうだいはいますか。タツヤの立場で読むか、マーぼうの立場で読むかによって、異なった感じ方を楽しめることでしょう。

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