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> あかいきりん
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タイトル |
あかいきりん |
著者 |
長崎 夏海(作) 小倉 正巳(絵) |
出版社 |
小峰書店 |
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図工のじかん、かわだ先生が
「いま、いちばんきになるもの、すきなものをかいてごらん。」
って言ったから、みくは、『あかいきりん』をかいた。うしろにはたくさんビルがあって、きりんはビルよりも大きくて、空を見あげてる。すごくかっこ良くかけた。なのに、よこから
「へんなの」
って声がした。カイトだ。カイトは、いっつもじゅぎょう中にうろうろして、じゃまばっかりする。
「へんじゃないよ」
と、みくは言いかえした。
「へんだよ。なんであかいの?」
とカイトが言うと、まわりにいたほかの子たちも、
「ウソかいたらいけないんだぞ」
「きりんは、草原にいるんだよ」
と言いだした。たすけに来てくれた、ゆうかちゃんも入って、みんなでワーワー大さわぎ。
そのとき、かわだ先生が来て、
「こころの目で見たんだから、本当になくても、本当のことなんだよ。」
と言ってくれた。でも、みくは、「先生の言ったことは、ちょっとだけちがう」とおもった。なぜなら、これは、本当にあるふうけいだからだ。
●みくが一人でお母さんの帰りを待っている時、マンションの窓から毎日見ている「あかいきりん」。きりんは、みくのさみしい気持ちを癒してくれる存在なのです。子どもらしい想像力あふれる発想に、懐かしくてあたたかい気持ちになります。
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