トップページ > 読書案内 >  2年生の今月の本 > 2年生におすすめの本
 > はじめてのゆうき

2年生の今月の本


はじめてのゆうき タイトル はじめてのゆうき
著者 そうま こうへい(作) タムラ フキコ(絵)
出版社 小峰書店
 

 としおのお父さんは、岡山うまれだ。岡山は、東京からしんかんせんで3時間15分もかかる。毎年夏と、お正月には、家ぞくみんなで、おじいちゃんとおばあちゃんのいる岡山に帰る。お父さんは、岡山に帰ると、岡山べんになる。としおは、赤ちゃんのときから岡山に帰っていたので、ほとんどの岡山べんはわかるけど、じぶんが岡山べんで話したことは、いちどもない。

 お父さんは、すごくうれしかった時や、おこる時にも岡山べんになる。スポーツのとくいなお父さんは、としおに、かけっこやなわとびのとっくんをしてくれる。そんな時、
「そんなんじゃあ、いけんゆうとるじゃろうが!」
とか
「うわぁ、ようやったのう」
とか、岡山べんがでる。教える時はきびしいけれど、としおがうまくできた時には、じぶんができたみたいによろこんでくれる。としおはそんなお父さんが大すきだ。としおは、大すきなお父さんにはなんでも話す。大すきなゲームのことや、テレビのことなんかもぜんぶ。でも・・・・・・、じつはこのあいだから、お父さんには言えずに、かくしていることがあるのだ。

●気持ちの優しいとしおは、強くてかっこいいお父さんに憧れながらも、言いたいことも言えない自分を情けなく感じてしまいます。しかし、としおの中には、お父さんから教わった強さがしっかり根付いていたのです。息子にこんな風に思われていたら、父親冥利に尽きますね。

Page Top