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2年生の今月の本


だれかにあったはずなんだ タイトル だれかにあったはずなんだ
著者 内田 麟太郎(作) 井上 洋介(絵)
出版社 佼成出版社
 

 ウサギは、のはらで きゅうに ごろりと ねころびたくなりました。なんとなく……。わけは わからないけれど。
「これは、なんとなく……ねころがりたいというやつだろうな」
 そこへ、クマの おいしゃさんが とおりかかりました。
「おや、ウサギさん どうしたんだい。こんな じかんから よこになったりして。」
「ぼく、まっているようなんです。」
 ウサギは あわてて いっていました。いってしまった ウサギも、なにを まっているのか わかりませんでした。でも、そういってしまうと、たしかに ねころがりながら なにかを まっているような きがしてきたのです。
「ぼくは きょう ここで、なにかと、まちあわせを しているんだろうな。その なにかは、わすれているけど……」

●ウサギが待っているのは、一体何なのでしょう。野原にごろりとねころがり、空を見上げるうち、日が暮れて、やがて星がまたたきはじめます……。お話を最後まで読み終えたときには、きっと何ともいえないおだやかな気分になるはずです。待っていたものは何だったのか、お子さんとぜひ話し合ってみてください。

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