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2年生の今月の本


くものちゅいえこ タイトル くものちゅいえこ
著者 森川 成美(作) 佐竹 美保(絵)
出版社 PHP研究所
 

 ちゅいえこは、小さなくもの女の子です。古道具屋の扇風機のなかをすみかにしています。扇風機のうちがわは、ちゅいえこがはったあみがこまかくこまかくはりめぐらされ、白い絹の布のようにかがやいています。ちゅいえこは(わたしのお城だわ)といつもほれぼれしていました。
 しかし、ある日、扇風機はおきゃくさんに買われることになりました。動きをたしかめようとして、古道具屋のおじいさんが扇風機のスイッチを入れると、白い糸がぶんといきおいよくふきだし、ちゅいえこのお城はふっとんでいってしまいました。(気にするな、またかけりゃいいじゃないか、かけるたびにじょうずになるんだからな。)扇風機はおちこむちゅいえこのことをなぐさめてくれました。そして、(いっしょに来るかい?)とも聞いてくれました。やさしい扇風機とはなかよしだったので、とってもかなしいけれど、ちゅいえこはそれをことわりました。ぶんとふっとんでいったお城の白い糸が目にうかんだのです。
 扇風機がおきゃくさんと行ってしまい、ちゅいえこはつぎのすみかをさがさなければならなくなりました。

●ちゅいえこが次のすみかをさがすうちに目にとまったのは、暖炉の上の置き時計でした。大きくどっしりとしていて、金色にきらりと光るかざりはとてもきれいなのですが、外見とは逆に時計はとてもそっけない性格です。ちゅいえこはそんな時計のことがどうしてか気になるのでした。

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