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> こやぶ医院は、なんでも科
タイトル | こやぶ医院は、なんでも科 | |
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著者 | 柏葉 幸子(作) 山西 ゲンイチ(絵) | |
出版社 | 佼成出版社 | |
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どうして、こんなことになってしまったのでしょう? はじまりは、ほんのできごころでした。朝おきたさやは、しゅくだいの算数のプリント二まいをわすれていたことに気がつきました。しかも、どうしようと思っていたところに出てきた朝ごはんは、きらいななっとうです。それで、なんだかおなかがいたむような気がしてきたのです。 お母さんが、学校へ「お休みします」の電話をしたあと、つれてこられたのは、『こやぶ医院』というお医者さん。かんばんには『なんでも科』って書いてあります。内科も、外科も、小児科も、全部みますってことでしょうか? さやが首をかしげていると、お母さんはばたばたとしごとのじゅんびに行ってしまいました。 こやぶ医院の小さなまちあいしつは、イスもカウンターも古くてぼろぼろ。しんとしずまりかえっています。さやは心細くてないてしまいそうです。もうすぐ、九時。しんさつされたら、仮病だって、ばれてしまいます。今なら、まだ、まにあいます。「うそついてたの。ごめんなさい」さやはお母さんにあやまろうと、立ち上がりました。そのときです。「ひ、ひとりにしないで」さやの目の前にすわっていた男の子がふるえる声でいいました。そういえば、この男の子、コートのフードをまぶかにかぶって、ちぢこまるようにすわっていて、ようすがどこかへんでした。それに、コートのおしりのほうで、なにかが、いったりきたり……、まるでしっぽがうごいているみたいです。大きなマスクをした口はとんがっています。この子は、人間でしょうか? ●「今日は学校行きたくないなあ……」そんな、ほんのできごころで、うそをついてしまったばかりに、さやとこんたの二人は、知らないお医者さんに連れてこられてしまいます。仮病だってばれてしまったら大変! きっとものすごくおこられるにちがいありません。二人のドキドキそわそわした気もちを一緒に味わってみてください。 |