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> ひつじのブルル
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タイトル |
ひつじのブルル |
著者 |
さいとう のりこ(作) 矢島 眞澄(絵) |
出版社 |
PHP研究所 |
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ハッピー牧場に、とってもさむがりの子ひつじがいました。体は小さく、いつもブルブルとふるえていたので、「ブルル」とよばれていました。
長い冬もおわり、ブルルはうれしくてたまらず外に出ていきました。ほかの子ひつじたちといっしょに広い牧場をかけまわります。
そんなある日、いつもはしずかな牧場に、大ぜいの人がやってきて、大きななやの中をかたづけはじめました。おどろいたブルルは、なかよしのひつじのメリーおばさんのところへとんでいきました。「春がきたからね。毛がりがはじまるんだよ。ブルルも、まるはだかになっちゃうぞ」メリーおばさんは、ひくい声で答えました。きょ年の春生まれたブルルは、毛がりなんてまだ知りません。「えっ、ぼくの毛、とられちゃうの?」体を、フワッとあったかにつつんでくれる毛がなくなったら、たいへんです。「牧場では、みんなそれぞれやくわりがあるのさ。コリー犬は、ひつじをおいたてるのがしごとだし、ネコのマシューは、ねずみとりをするだろ……」メリーおばさんは、ひつじのやくわりはしぜんにのびてくる毛をかりとられるだけ、楽なもんだよといいます。でもブルルは、はだかになった自分を頭にうかべ、目の前がまっくらになりました。「はだかになっちゃうより、ねずみをとるほうが、まだましだよ!」ブルルは小さい声でさけぶと、こやのすみに、かくれてしまいました。
次の日から、ひつじたちがむれごとにあつめられ、毛がりがはじまりました。
●春になり、羊たちの毛がりが始まりましたが、子ひつじのブルルは、毛をとられてまるはだかにされてしまうのがこわくてたまりません。ブーンと耳をつんざくような音とともに電気バリカンがおなかにあてられるところをみると、痛そうでこわくてふるえが止まらないのです。さて、毛がり最後の日、ついにブルルの番が近づいていてきました。
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