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タイトル |
ぼくとお父さん |
著者 |
清水 千絵(作) 山本 祐司(絵) |
出版社 |
文研出版 |
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あの日から、ぼくの ぜんぶがかわっちゃったんだ。
あの日、ぼくは、お母さんと ばんごはんのカレーをたべながら、つぎの やきゅうの しあいの はなしをしていた。そのとき、でんわがなったんだ。「お父さんじゃない?」と、ぼくがいうと、お母さんは にこっと わらって、でんわにでた。すると お母さんは、とつぜん大きなこえをだして、ゆかに すわりこんでしまった。お母さんのせなかが、ふるえていた。 そして、しぼりだすような こえで、いったんだ。「けん、お父さんが、こうつうじこに あったんだって……。」それからのことは、よくおぼえていない。でも、びょういんであった お父さんは、もう ぼくと はなすことも、ぼくを みることも できなくなっていた。
お父さんが なくなって、ぜんぶがかわったんだ。お母さんは、きんじょのスーパーで はたらくようになった。お父さんとの おもいでが いっぱいつまった いえからも ひっこして、お母さんと ふたりで このアパートにすむようになった。そして、あの日から ぼくは、うまく はなせなくなってしまったんだ。それに、お父さんと いっしょにずっとがんばってきた やきゅうの れんしゅうにも いかなくなってしまった。
●ある日、突然、けんのお父さんが亡くなり、けんは上手く話せなくなってしまいます。その事で、ゆうた達にからかわれるのを憂鬱に感じているのですが、けんの味方をしてくれる たいちのお陰で、けんに心の変化が生まれます。「相手を思う」事の大切さと有難さを感じられる一冊です。
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