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2年生の今月の本


ロボット・カミイ タイトル ロボット・カミイ
著者 古田 足日(作) 堀内 誠一(絵)
出版社 福音館書店
 

 おかあさんがたけしにいいました。「このはこ、すててきてね」大きな、ダンボールのはこでした。そのはこを見て、たけしはおもいつきました。「そうだ、ようこちゃん、ふたりのはこをあわせたら、ロボットができるよ」「ほんとうだ。そうしよう。せかい一(いち)りっぱなロボットをつくろうよ」「こうてつせいのピッカ、ピッカのやつを、だ」
 たけしのうちで、ふたりはロボットをつくりはじめました。ようこは、目も四かく、はなも四かく、口も四かくのかおをかきましたが、その目がさがり目になってしまいました。「どうしよう。なきむしロボットになっちゃったわ」「いいよ、いいよ。なきむしロボットなんてめずらしいもの、おもしろいよ。ほんとうになきむしになるように、なみだのもとをいれとこう」たけしはおもちゃばこから、水いろのビーだまを一(いっ)ことりだして、ロボットのどうたいの中にいれました。「かみのはこでつくったロボットだから、なまえはカミイにしよう」「さんせい。きみはロボット・カミイなのよ。わかったら、へんじしろ」とようこがロボットにいうと、ロボットはほんとうにへんじをしました。

●泣き虫で威張りんぼですが、どこか憎めないカミイに対し、幼稚園生ながらにまるで親のように心配している、たけしとようこの様子が随所に感じられます。最後のカミイとのやりとりと、カミイの歌に胸が熱くなります。心温まるお話です。

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