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2年生の今月の本


にゃんともクラブ タイトル にゃんともクラブ
著者 竹下 文子(作) かとう まふみ(絵)
出版社 小峰書店
 

 きょうは、とってもいいてんき。こうえんにあそびに行ったけど、ともだちはひとりも来ていなかった。「なんだ、つまんないの」ぼくは、もってきたボールをぽんぽんはずませながら、あたりを見まわした。むこうのすなばで、小さい子が三人くらいあそんでいて、そのおかあさんたちは、おかあさんどうしでおしゃべりをしている。あとは・・・、日のあたるベンチの上で、ねこが一ぴきねているだけ。
 そのねこは、かなりからだが大きかった。せなかはグレーで、おなかが白い。てあしをながーくのばして、のんびり気もちよさそうだ。うーん・・・このねこ、前にも見たことがあるぞ。このこうえんの「そうじどうぐおきば」にすみついてるノラネコなんだって、だれかが言ってた。
 ぼくは、このねこのことが、なんだかすごく気になった。もっとちかくで見てみよう。足おとをたてずに、そっとちかづく。ちょっとちかづいたけど、ねこはおきない。もうすこしちかづいても、まだおきない。ちょっとずつちかづいて、もうすこし手をのばしたらさわれるかな・・・というところまで来たとき、とつぜんねこが金いろの目をパチッとあけて、「さわるなよ」と言った。「おれたち、ともだちじゃないんだからな」

●この大きな野良ネコによると、ネコの友達のことを「にゃんとも」、人間の友達のことを「にんとも」というのだそうです。人間がネコと友達になるには、多くの規則がある「にゃんともクラブ」に入らなければなりません。なかなか懐かないといわれるネコですが、もしそんなネコと友達になれたら・・・きっとこんな感じなんでしょうね。

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