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2年生の今月の本


カレー男がやってきた! タイトル カレー男がやってきた!
著者 赤羽 じゅんこ(作) 岡本 順(絵)
出版社 講談社
 

「その男は、カレーのにおいにさそわれて、やってきたんだ」
田口くんが、みんなをゆっくり見まわした。風(ふう)太(た)は、ごくんとつばをのみこんだ。
「あたまに白いターバン、くびにはスパイスのびんをつないだネックレス。モジャモジャひげのへんなおじさんだけど、目だけはキランとしていて、『うまいカレーをさがすたびをしている。カレーを一ぱい、いただけないか?』って、おじぎをしたんだ」
「すげー!」「かっこいい!!」きょうしつ中から、いっせいにこえがあがった。いつもなら、みんなの中心にいるのは、クラスでいちばんおしゃべりがとくいな風太のはずだった。でも、きょう人だかりができているのは、いつもおとなしい田口くんのまわりだ。なんだか、すごくくやしい。
「うちのママのカレーを出すと、カバンから木のスプーンを出して、すくいあげた。そしたら、うっとりしたかおで、『おうごんのような、すばらしい色あい!』ってさけんだんだ。でも、カレー男は、あっというまにカレーをたべおえると、『すばらしいあじだ。しかし、わしがもとめているものとはちがう。さらば』と、かぜのようにかえっていった。このおうごん色のキャラメルをのこしてね」

●カレーを作っていると、どこからともなく現れる「カレー男」。なんとも怪しい人物ですが、スパイスのネックレスから不思議な香りが流れ出すと、誰もが招き入れてカレーをごちそうしてしまいます。人気者の座を取り戻したい風太は、何とかカレー男を満足させてみんなに自慢したいと考えますが・・・。
それぞれにわが家の味がある、みんなが大好きなカレー。読んでいるうちに、「カレーが食べたい!こんなカレー作りたい!」と、いつの間にかカレーのことで頭がいっぱいになりますよ。

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