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2年生の今月の本


ぼくが見たお父さんのはじめてのなみだ タイトル ぼくが見たお父さんのはじめてのなみだ
著者 相馬 公平(作) 石川 えりこ(絵)
出版社 佼成出版社
 

ぼくの名前は、しみずゆうき。ゆうきは“勇気がある”のゆうき。お父さんがつけてくれた名前で、ぼくもすごく気に入っている。お父さんはせが高くて、力も強くがっしりしている。口ぐせは、“男だろ!”「男だろ、シャンとしろ!」「男だろ、ぐずぐず言うな!」「男だろ、なくな!」
ぼくはお父さんがだいすきだ。お父さんはぼくにやりたいことや苦手なことがあればなんでもねっしんに、ときにはとっくんまでして教えてくれる。とっくんはきびしいけれど、ぼくができるようになると、自分ができたみたいに「やったあ!」と言ってグータッチしてよろこぶんだ。それから、ぼくがお父さんのすごいなあ、と思うところは、どんなことがあっても弱さを見せないところだ。
ぼく?……ぼくもぜんぜん弱くない。ちっちゃいときから、ちゅうしゃぐらいじゃなかなかった。でも……どんなになかないぞとがんばっていても、さかあがりがなかなか回れないときみたいに、あまりにもくやしいとなみだがこぼれる。
朝、顔をあらいおわって、かがみを見たとき、ふと思った。“そういえばぼくはお父さんのなみだを今まで一度も見たことがない”

●お父さんには、なみだが出るほど悔しいことや悲しいことはないのだろうか? 勇気は、体も心も強く尊敬するお父さんが泣くところを見たことがありません。だから、思い切って直接聞いてみることにしたのです。「お父さんはなんでなかないの?」と。そこでお父さんが語ったある思い出とは……。

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