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2年生の今月の本


花見べんとう タイトル 花見べんとう
著者 二宮 由紀子(作) あおき ひろえ(絵)
出版社 文研出版
 

まだまだ お寒(さむ)い日が つづいておりますが、やがて ウメがさき、サクラがさき、てなことに なると、日本には お花見という、まことに ええ しゅうかんが ございますな。おさけと、それに ちょっと じゅうばこなんぞに りょうりを あつらえた 花見べんとう てなもんがあると、さらに けっこうなもんで ございますが。
「こんにちは」「お、だれかと思(おも)たら、たまごやきはん やないか。まあ、こっちへ お入り。」「へえ、ほな しつれいして……。」「え? ちょっとまっておくれやす。わたいは 知りまへんで、こんなお人(ひと)。」「こら、あほ、なにを けちなこと、ぬかすんや。……すいまへんな、わてら、ほんの 気やすい、ただの 白ごはんのあつまり でっさかいな。どうぞ 入っとくんなはれ。」「……いや、みなさんで声かけて くれはるんは ありがたいけど、ごはんつぶによって、みな、てんでに いわはること、ばらばらでんな。外見は見わけもつかん、そっくりやのに。……あっ、そんなんいうてたら、あそこに なんやら、えらい あぶらぎった おっさんの いちだん 入ってきよったで」

●お花見弁当が出来上がるまでの重箱の中のおかずたちの会話です。新しいおかずが入ってくるたびに、お互いの姿や味のことを言いたい放題。どのおかずも自分が一番!と思っているんでしょうね。関西弁でテンポ良く展開されるやりとりはあかるくにぎやか。おかずたちになりきって声に出して読んでみると楽しいと思いますよ。

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