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> おうちずきん
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タイトル |
おうちずきん |
著者 |
こがしわ かおり(作) |
出版社 |
文研出版 |
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どこからきたのか、おんなのこが ひとり、みちばたに たっています。おんなのこには、おうちが ありません。あるものといえば、ふるびた つぎはぎだらけの、おんなのこには すこし おおきめの ずきんだけ。
ひがくれれば、みんな おうちに かえります。おかの うえの おうち。はやしのなかの おうち。おがわの そばの おうち。みんな おうちに すんでいます。「おうちが ほしいな」あるとき、おんなのこは、ポツンと つぶやきました。すると、とつぜん、「おうちが ほしけりゃ、つくればいい」うえのほうから、たかい こえがして、ふたごのように よくにた ふたりの おばあさんが あらわれでました。すてきな おそろいのワンピースに、おそろいのエプロンをしていました。まほうつかいのように みえて、おんなのこは、ちょっと ゆかいな きぶんに なりました。「この ぼろっちい ずきん」「きっと あんたは きづいていないんだろうが、ただの ずきんなんかであるものか。その なかみは すごいのさ」ふたりは こえを あわせて どんどん はなすと、エプロンの ポケットから はりを とりだして、めにも とまらぬ すばやさで、おんなのこの ずきんの ふちの ぶぶんに チクチクッと なにかを ぬいつけました。さいごに ちいさな ボタンを とりだすと、シュシュシュッと つけました。「ほーら、できた。まほうが うごきだすよ」おんなのこが、ずきんを ぬいで みてみると、それは ちいさな ちいさな ドアでした。
●ボタンでできたドアを開けると、その中はあたたかな部屋が広がっていました。女の子のずきんは、大きな大きな“おうちずきん”になったのです。女の子にぴったりな部屋や家具もそろっていて、女の子はおうちがあることの心地よさを感じます。おうちずきんは、その人にぴったりの部屋を与えてくれるようです。あなたにぴったりな部屋を想像してみるのも楽しいかもしれませんね。
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