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2年生の今月の本


うたちゃんちのマカ タイトル うたちゃんちのマカ
著者 柏葉 幸子(作) 石川 由起枝(絵)
出版社 講談社
 

「お母さーん、パーカがなーい!」「おーい、おれの めがね、しらないか?」「うんどうぎの 下だけ ないよ!」「もう、毎朝、毎朝、どうして こうなわけ!」このごろ、いろいろなものが、なくなって さがしまわるのが、うたちゃんちの 朝の にっかに なっています。そして、思わぬところで、お母さんが見つけます。まるで、見えない いたずらものの おばけでも いるみたいです。
そういえば、二週間前に こんなことが ありました。うたちゃん一家は、レストランの じゅんばんまちの あいだ、ペットショップを のぞいていました。お父さんもお母さんも、ペットを かうことを ゆるしてくれません。でも、うたちゃんも おにいちゃんも、心のそこでは、もし ペットを かえたら、どんなに楽しいだろうと思っていました。そのとき、うたちゃんの となりで、子犬を見ていた女の子が、こう話しかけてきたのです。「もし ペットを かえたら、かわいがる? わたしのペット、わけてあげようか?」女の子は、ここにいるよ、と自分の 足もとを ゆびさしています。うたちゃんは、おしばいごっこを しているのだと思って、うん、と うなずいてやりました。「それじゃ わけてあげる。名前はマカ。まかふしぎの マカだから、かわいがらないと、いたずらするよ」「うん、かわいがる」これで、おしばいごっこは、おわりっていう気もちでした。だから、その日いらい、女の子のことも、マカのこともわすれていたのです。

●うちに見えないペットがいて、その動物がいたずらをしているのかもしれない。そう思って、うたちゃんは、自分なりに見えないマカをかわいがってみることにしました。「おはよう」や「おやすみ」を言ってみたり、食べ物を用意してみたり。そのうちに、たしかに、うたちゃんはマカの気配を感じることができるようになっていきました。気まぐれでいたずら好き、こんな摩訶不思議なペット、あなたならいかがですか?

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