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2年生の今月の本


カラスてんぐのジェットくん タイトル カラスてんぐのジェットくん
著者 富安 陽子(作)植垣 歩子(絵
出版社 理論社
 

 カラスてんぐを しっていますか? その名のとおり、カラスみたいな くろい つばさと くちばしをもった、てんぐ なんです。いまでも、ふかい山のなかで、カラスてんぐは クヌギの木に 巣をかけて、かぞくみんなで くらしています。ジェットくんも、そんな カラスてんぐの ぼうやです。
 ジェットくん一家は、朝になると、東の谷へ朝ごはんを たべにでかけます。カラスてんぐは、わたしたちが たべる おにぎりも あんパンも、たいがい なんでもたべますが、朝ごはんだけは むかしから、"谷まのきり"ときまっているのです。きりは、その日の気温や、おひさまの ひかりの ぐあいによって、いろいろな あじに なるのだそうで、ジェットくんは 金色のキャラメルあじを ほおばり、パパは すみれ色のプラムあじ、ママは ピンクのイチゴあじを たべました。あかちゃんの ツクシちゃんは、まだ かたいものは たべられないので、ふわふわの バニラあじの しろいきりを、おいしそうに べちゃべちゃ たべました。
 朝ごはんが おわると、ジェットくんたちは、また 木の上の巣まで とんでかえります。それから ジェットくんは 学校に でかけるのです。てんぐ学校では、みんなであつまって、”てんぐじゅつの しゅぎょう”にはげみます。おしえてくれるのは、七百年も生きてきた、大ベテランの 大てんぐ先生。「大てんぐ先生の つかえない じゅつは ない」といわれるほどの、てんぐじゅつのめいじんです。さて、今日の じゅぎょうは、てんぐうちわの つかいかた。うちわを つかって、かぜおこしのじゅつの れんしゅうです。

●カラスみたいな黒い翼とくちばしをもったカラスてんぐ。朝ごはんはふわふわのあまーいきりなんて…どんな味がするのか、とっても気になりますね。さて、ジェットくんたち子どものカラスてんぐが、今日練習しているのは、かぜおこしのじゅつ。でも、大てんぐ先生のように大風をおこすのはまだまだ難しいようです。そんな子どもたちをねらって、こっそりひっそり、おそろしいかげが近づいていました。

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