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2年生の今月の本


二年二組のたからばこ タイトル 二年二組のたからばこ
著者 山本 悦子(作)佐藤 真紀子(絵)
出版社 童心社
 

 二年二組には「たからばこ」がある。でも、たからものが はいっているんじゃない。きょうしつの中で、たからくんの おとしものを見つけたら いれておく はこだ。
 二学期のせきがえで、たからくんの となりの せきに なって おどろいた。たからくんの つくえからは、どんどん ものが おちていく。けしゴムは、つかったあと、ぜったいに ゆかに おちていく。きょうかしょは、ノートを書いているうちに下におちていくし、はんたいに きょうかしょを見てると、ノートがおちる。せきに ついてるとき だけじゃない。上ばきを はきわすれてくることもある。これは「わすれもの」なんだろうけど、どこかに やっちゃうってところは おんなじだ。「たからくん、気をつけてね」って先生にいわれると、「は~い」って へんじを するけど、気にしてるようには見えない。
 おとしものや わすれものが おおいから、きょうの さんすうの時間も、えんぴつも ものさしも かしてって いわれた。「いま つかってるから、だめ」ものさしは かしてあげなかったけど、「たからばこ」を のぞいたら、ものさし、ちゃんと はいってた。「あった、あった。おまえ、もどって こられて よかったなあ。ごめんなあ」何て言いながら、ものさしに ほっぺたを すりすりしてる。はじめから見に行けば よかったのに。たからくんの となりって、ほんと めいわく。たからくんは、ものを大切にしないから、おとしもの ばっかり するんだ。ものは大切にしないと いけないんだよ。

●落とし物ばかりするたからくんのとなりの席になってから、みなはいつも「かして、かして」と言われることにめいわくしていました。落としてもいつも笑っているたからくんは、ものを大切に思っていないのだ、とクラスの友だちは言います。落とし物や忘れ物は、だれでもうっかりしてしまいますよね。だから“落とし物が多い=大切にしていない”と決めつけて本当によいものでしょうか。日直当番の日、「日直ばこ」の中の大事なものがなくなって、クラスは大さわぎ。みんなは、たからくんのせいだとせめ立てますが……。

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