トップページ > 読書案内 >  2年生の今月の本 > 2年生におすすめの本
 > 宇宙人がいた

2年生の今月の本


宇宙人がいた タイトル 宇宙人がいた
著者 やまだ ともこ(作)いとう みき(絵)
出版社 金の星社
 

 家にかえると、へんな人がいた。ぜんしん銀色に光り、目はハンバーグくらい大きい。ソファーにすわり、お茶とクッキーに手をのばしている。「宇宙人?」まさか。そんなはずはない。きっと、せなかに着ぐるみのファスナーがついているはず。でも、着ぐるみにしては、バランスがわるすぎる。あー、もうあたまのなかが、ごちゃごちゃだ。すると……。「オカエリナサイ、ケンタロウクン」とつぜん、そのへんな人がはなしかけてきた。まるでエレクトーンの音みたいなこえだった。
「あら、けんたろう、かえってたの?」おかあさんが、リビングにやってきた。「た……、ただいま」ぼくはありったけのSOSを目にこめて、おかあさんを見た。この人、だれ? そんなぼくの視線など気にもとめず、おかあさんはいった。「しょうかいするわ。かていきょうしの先生よ」そのとき、じぶんでもびっくりするような、マヌケなこえがでた。「か、か、かていきょうし?」

●「ウチュウカラ キマシタ」予想したとおり、そのへんな人は宇宙人でした。名前はコスモ。故障したUFOを庭で修理させてもらうかわりに、おかあさんがけんたろうの家庭教師をお願いしたのです。表情のないコスモですが、一緒に過ごすうちに二人の間には徐々に友情が芽生えます。コスモのしっぽやアンテナのちょっとした動きにも注目してみてください。

Page Top