くろねこクロにとって、日曜日は特別な日。だって、日曜日って、すてきなおもしろいことが、おこりそうな日だものね。

　 さて、きょうはその日曜日。くろねこクロは、お気に入りの黄色いズボンをはいて、庭に飛び出した。
「おはよう、くろねこクロ。けさは、しゃれたズボンじゃないか」
　ふいに、からすのガサガサが声をかけてきた。
「日曜日には、このズボンをはくことにしてるんだ」
と、クロはきどってみせた。
「みけねこのミミに見せてやったかい？」
　クロは、このズボンをまだミミに見せていないことに気がついた。クロはさっそく、ミミの家に向かうことにした。でも、たくさんのわすれものをいっぺんに思い出した。

　顔を洗っていなかった！
――つめにごみがたまっていた！
――きのうのどろんこのはねが、足にこびりついている！
――こんなぼくをミミが見たら、いっしょに遊んでくれないぞ！
　そこでクロは、自分を自分でせんたくすることにしたんだ。