トップページ > 読書案内 >  2年生の今月の本 > 2年生におすすめの本
 > ちよのさんの森のさんぽ

2年生の今月の本


ちよのさんの森のさんぽ タイトル ちよのさんの森のさんぽ
著者 久米 直子
出版社 理論社
 

 ちよのさんは、ひかり町というちいさな町の、町はずれの一軒家に、ひとりで住んでいます。ちよのさんの家の右どなりには、ぞうき林があって、ぞうき林のおくは 森へとつづいています。ちよのさんは、今年で七十六さいで、どちらかといえば、ちいさいおばあさんですが、とっても元気で、ひとりで どこへでもでかけます。毎朝早くおきて、朝ごはんの前に ぞうき林のなかを さんぽすることから、ちよのさんの一日ははじまります。

 二月の終わり近い、ある朝のことです。ちよのさんは、いつもより早く目をさましました。外で、強い風の音がしていたせいかもしれません。ちよのさんは、ベッドの上におきあがると、カーテンをあけて、くもりガラスの窓を ちょっとだけあけてみました。強い風が ふきこみましたけれど、きのうまでのような 冷たい風ではありません。
 「あらっ、あったかい風。これは、春いちばんだよ。お天気はいいし、こうしちゃあいられない。」
 ちよのさんは、ぞうき林のなかを、あるいていきました。やがてぞうき林をぬけて、森に入ったちよのさんは、くろっぽい モコモコしたものが、じっとちよのさんをみていることに気がつきました。よくみると、それはクマの子です。森の動物たちとは、朝のさんぽのときにあうことがあるちよのさんも、しらない子です。

●ちよのさんは森の動物たちとお話しができるのです。動物たちはみんなちよのさんが大好きでした。春が生まれてはじめてのクマの子や、マリンバのコンサートに招待してくれるこだぬき、素敵な夢をおくってくれる灰色うさぎなどが登場する、ほほ笑ましいお話しです。

Page Top