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2年生の今月の本


らくがきはけさないで タイトル らくがきはけさないで
著者 角野 栄子
出版社 あかね書房
 

 チコはお母さんに頼まれて、弟のノブくんの面倒を見てあげていました。ノブくんは、勝手にひとりで遊んでいるので、チコは本を読むことにしました。しばらくして、チコが顔を上げると、おやおや大変。ノブくんがチコの大事なおもちゃ箱にめちゃくちゃな絵を描いているのです。

「おかあさーん」
 チコは泣きそうな声で叫びました。
「後で、ちゃんと消してあげるから我慢しなさい」
というお母さんに、チコは口をとんがらせました。
「チコちゃん、あなただって小さい時には、たくさんらくがきをしたのよ。そこの押入れのドアの後ろ、見てごらん」
 そこには小さな家と、はだかんぼうの木が一本、風に吹かれたように斜めになって、なんだかとても寂しそうです。

  チコはクレヨンをとると、らくがきの続きを始めました。家に大きな窓とドアを描きました。すると……。コツコツと足音がして、たった今、チコが描いたばかりのドアが開いて、小さな小さなおばあさんが出てきたのです。

●おばあさんは、家の中でチコがドアを描いてくれるのを、ずっと待っていたそうです。おばあさんのために、チコは色んなものを描き足していきます。すると、らくがきの世界ではいろんなことが起こるのです。

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