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> おばけさんとのやくそく
タイトル | おばけさんとのやくそく | |
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著者 | 上田 真而子 | |
出版社 | 福音館書店 | |
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高い、高い、千メートルもある山の上に、小さな町がありました。その小さな町に、まな子という女の子が住んでいました。まな子には、お父さんとお母さんと、みっつ年上のお姉さんと、ふたつ年下の妹がいました。 まな子の家の便所は、一番奥にありました。家が古いので、便所も古くなって、壁にへんな形のしみがついていたり、なんとなく、あちこち黒ずんだりしていました。 その便所に入るのが、まな子はこわくてたまりませんでした。 まな子は、ぎりぎりまでがまんしました。でも、がまんできなくなって、仕方なく便所に行くと、けっして天井を見ないで、大急ぎで用を済ませて、逃げるように出てくるのでした。 ある時、まな子の家に、おばあちゃんがやってきました。おばあちゃんは、とてもお行儀のいい人でした。 次の日、お母さんのお友達がきました。まな子は早速、おばあちゃんに教わったとおり、きちんとご挨拶をしました。すると、いつもはつんとしているおばあちゃんが、にこにこしながらほめてくださったのです。 まな子は思いました。 |