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> ふつうのくま
タイトル | ふつうのくま | |
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著者 | 佐野 洋子 | |
出版社 | 評論社 | |
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くまは先祖代々、どんなにはちみつをたくさんなめても、食べれば食べるほどさびしいのでした。それは、戸棚のなかにある赤いじゅうたんのせいでした。おじいさんのおじいさんのおじいさんのおじいさんが空をとんだ赤いいじゅうたんのせいでした。 くまのおとうさんは、しぬときくまにいいました。 くまがどこかさびしいのは、まだじぶんが、空をとんだことがないからでした。本当の勇気をもつ決心がつかないからでした。 あるひ、くまはなにもいわないで、まどをつかんで そらをみています。くまは ぶるぶるふるえていました。そして、めからなみだを だらだらながしています。くまのいえのゆかしたに せんぞだいだいすんでいる、くまのともだちのねずみは びっくりして |