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2年生の今月の本


くまって、いいにおい タイトル くまって、いいにおい
著者 ゆもと かずみ
出版社 徳間書店
 

 森のおくに、くまが すんでいました。はちみついりの こいコーヒーを のんだり、レコードを 聞いたりしながら、一人で しずかにくらしていました。

 ある日のことです。夕食の したくを していると、ねずみが やってきました。ねずみは、よろよろ 近づいてきたかと思うと、いきなり わっとなきだしました。
 くまは、しばらくのあいだ ねずみのせなかを ゆびさきでなでていました。やがて、ねずみは なきながら、くまのふさふさしたむなげのところに はいあがってきました。だんだん なきかたが しずかになっていきます。ふうっと いきをすると ねずみはいいました。

「くまって、いいにおい」
 ねずみだけではありません。くまのところには、森の いろいろな どうぶつたちが やってきます。みんなは くまに なやみをうちあけたり、ふさふさして きもちのいい くまのけに かおをうずめてないたりします、そうすると、どんなかなしいときでも、気もちが おちついてくるのです。けれども くまは、ときどき すこしゆううつです。あんまり おきゃくが おおすぎるのです。

「ぼくだって、ときどきげんきないのにな」
「こんな においなくなっちゃえばいいんだ」
 くまはいいました。しばらくたった、あさはやくのことです。くまの ところに きつねはかせが やってきました。そして、「どんなにおいだって、たちどころにきえる」ニオイキエールというくすりをくれたのです。

●「きつねはかせ」のくれたニオイキエールによって、みんなが「いいにおい」といっていた、くまのにおいはどうなったのでしょうか?そしてニオイキエールをくまにあげた「きつねはかせ」の本当の目的はなんだったのでしょうか? 大変心温まる作品です。 

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