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2年生の今月の本


まいごになった王さま タイトル まいごになった王さま
著者 まつお やすこ
出版社 小学館
 

 丘の上の、お城にすんでいる王さまは、あまいものが大好きです。今朝も、パンのかわりにクリームやチョコレートがたっぷりのっている、ショートケーキを食べました。クッキーにババロアに、ドーナツもたべました。なんだかおなかが苦しくなってきました。ふーとためいきをついて、まんまるくふくれたおなかをなでました。でも、そのくらいでは、どうにもなりません。

「そうだ、さんぽに行ってこよう。」

  うるさい大臣に見つかると、めんどうです。どこへ行くにも、おともがぞろぞろ、したいこともできないなんて、もうあきあきしました。たまには、ひとりで、すきなところへ行ってみたいと、王さまはもう、ずっと前から思っていたのです。

 うら門からでました。だれにも見つからないで、ひとりでお城の外へ出たのです。
「しめた。しめた。せいこうしたぞ!」
王さまは、すっかりうれしくなりました。馬もうれしくなったとみえて、ぱっかぱっかかけだしました。

 どのくらい歩いたことでしょう。チチチチという小鳥の声にまじって、
「うおう!」
というすごい声がしました。馬はびっくりして、
「ひひひいん!」
とさけぶと、王さまを地面にふりおとしたまま、自分だけいちもくさんに、どこかへにげていきました。

●森の中でひとりぼっちになった王さまは、森で出会った動物たちに向かって命令したりいばったりします。動物たちは、そんな王さまと友だちになろうとするのですが、はたしてうまくいくのでしょうか?

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