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2年生の今月の本


ゆりくまさん タイトル ゆりくまさん
著者 立原 えりか
出版社 国土社
 

 まよなかの デパートは、とっても しずかです。ゆりくまさんは、うごかない エレベーターを、とことこ とっとこ のぼっていきます。
 もし、だれかが まよなかの ゆりくまさんを みたら、きっと、びっくりしてしまうでしょう。
 ゆりくまさんは、ちゃいろくて、ふかふかしている ぬいぐるみの くまです。目は ガラスだし、はなは 黒い 毛糸の たまで できています。
 でも、ぬいぐるみの ゆりくまさんは、なんでも できるのです。ゆりくまさんは、あたりまえの ぬいぐるみではないのです。

 なんねんも なんねんも まえ、デパートの おもちゃうりばに つれてこられたときは、ゆりくまさんも ただの ぬいぐるみで、じっと すわっていることしか できませんでした。じっと すわって、だれかに かってもらえるのを まっていたのです。けれど、だれも ゆりくまさんを かってはくれませんでした。

「ぼくは、じぶんで、すきな ひとのところへ いこう。もう あるけるし、おはなしも できるんだもの。じぶんで いっしょに くらす ひとを、みつけにいこう。かわいい 女の子が いいな」

  ゆりくまさんは、そう おもっていたのです。でも、いったい、だれのところへ いったらいいのでしょう。
「そうだ、ひとつ うらなってみよう。ぼくと いっしょに くらしてくれる、ちいさくて かわいい 女の子のこと……」

●ゆりくまさんは、まりちゃんという女の子と出会い、まりちゃんを守るためになんでもします。献身的なゆりくまさんの姿が心温まる1冊です。

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