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3年生の今月の本


バレエをおどりたかった馬 タイトル バレエをおどりたかった馬
著者 H・ストルテンベルグ
出版社 福音館書店
 

 これは、いなかに住んでいたある馬のお話です。その馬は、ぶたとめんどりとひつじといっしょに、大きな赤い家でくらしていました。いなかのくらしは、とてものどかで、楽しいものでした。でも、
「いちどは町へいってみたい」
と、みんなで話すときもありました。なかでも、馬はよく町のことを考えました。

  そんなある日、馬はひとりで、すこし遠くまでさんぽにでました。いなかの道をとことこ歩いていくと、見知らぬ人たちがしょんぼりと道ばたに、こしをおろしていました。馬ははじめ、サーカス団の人たちかなと思いました。とても変わった服を着ていたからです。けれども、そのうちのひとりがいいました。

「おれたちは、旅のバレエ団さ。楽隊といっしょに、国じゅうをまわってるんだ。けど、きょうは道にまよっちゃって……」
「なら、ぼくが駅まで、あんないしてあげるよ」
 馬はいいました。馬はさっそく先頭に立って歩いていきました。駅につくと、バレエ団の人たちはよろこんで、
「馬さんになにかお礼をしたい」
と、いいました。馬はちょっと考えてから、こたえました。
「もしできたら、バレエが見たいんだけど……」

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