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3年生の今月の本


おばけ屋のおばけかぶ タイトル おばけ屋のおばけかぶ
著者 あわた のぶこ
出版社 小峰書店
 

 ちかごろでは、わしらおばけを見ても、こわがる子どもが、少なくなってしもうた。それでじゃ、わしら、おばけたちは、いきいきはたらけるように会社をつくった。おばけがいきいきとは、こりゃおかしいか……。

 夏の終わりの夜のこと。小さな町のふるいふるいお寺のへやで、おしょうさんがぐっすりねむっていると、大きな黒いかげがすうっとまくらもとにあらわれました。耳もとで、
「おねがいじゃあ。ぜひおねがいじゃあ。よいおばけたちばかりだからのう。」
と、ひくい声でなんどもくりかえしています。おしょうさんが、ねむい目をそうっとあけると、山のような大入道がまくらもとに正ざして、話しかけていたのです。おしょうさんは、とにかくねむたかったから、
「すきにすればいい、ムニャムニャ……。」
と 答えてねむってしまいました。

 よく朝起きてびっくり、おしょうさんはこしがぬけるところでした。お寺の本どうにぴったりひっついて、『かぶしきがいしゃ おばけ屋』とかんばんのついた、四かいだてのかびくさいビルがたっているではありませんか!

 おしょうさんは、「おばけ屋」のビルを見学してみることにしました。会社のろうかには、おばけ屋社員の写真と仕事先がはりだされています。この会社は、仕事のちゅうもんがくるとおばけが仕事先にはたらきに行く、おばけのはけん会社だったのです……。

●ほのぼのとしたエピソードがいっぱいで、いつの間にかどんどんページをめくって読み進んでいってしまいます。おばけたちの楽しいセリフがたくさん出てくるので、おばけになりきって、音読してみると、より楽しめそうです。

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