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3年生の今月の本


わたしたち手で話します タイトル わたしたち手で話します
著者 フランツ=ヨーゼフ・ファイニク
出版社 あかね書房
 

 ある日、リーザは広場へいってみました。いっしょに遊べるともだちが見つかるかしら。子どもたちが、サッカーボールで遊んでいました。とつぜん、子どもたちがリーザのほうをむいて、手をふりながら、なにか、さけびはじめました。でも、リーザには、なにをいっているのか、聞こえません。
「どうしてボールをけりかえしてくれないんだい!」
  リーザは、耳が聞こえないことを手を使っていいましたが、子どもたちにはつうじないのです。

 そのとき、ひとりの男の子がかけてきて、リーザに手を使って話しかけました。
「ぼくはトーマスだよ。このあいだ、ひっこしてきたんだ。」
 リーザはうれしくて、にっこりしました。とうとうリーザのいっていることがわかるともだちに、会えたのです。二人が話していると、ほかの子どもたちがさけびました。
「きみたち、なにをやっているんだい。手だけ動かして。」
 トーマスがみんなにいいました。
「手で話しているんだ。」
「手を使って話なんかできるのかい。それって、ひみつのことばかな。」

●みんなはトーマスの通訳で、リーザのこと、手話のことを知っていきます。ストーリーの中で、耳の聞こえない人の世界を、トーマスとリーザがやさしく楽しく教えてくれる作品です。体が不自由な人への理解が深まる絵本として、他に「わたしの足は車いす」「見えなくてもだいじょうぶ?」という作品もあるので、合わせて読んでみてはいかがでしょうか。

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