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3年生の今月の本


オリバー先生は犬がすき! タイトル オリバー先生は犬がすき!
著者 野田 道子
出版社 PHP研究所
 

 大むかし、かみさまにいのちをたすけられた、ノアと動物たちは、ノアのつくった大きなはこ船にのって、こう水をのがれることができた、というお話が外国にあります。この「ノアのはこ船」のことを英語では「アーク」といいます。オリバー先生の「アーク」には、すてられたり、いじめられたりして、行き場のなくなったたくさんの動物たちがやって来ます。

  今日も、「アーク」の電話が鳴りました。オリバー先生が、じゅわきをとると、
「うちのリンゴをもらっていただけないでしょうか……。」
というおばあさんの声。「リンゴ」というのは、おばあさんが飼っている犬の名前でした。ひとりぐらしのおばあさんは、病気で入いんすることになったそうです。おばあさんは、なきそうな声で
「どうぞ、うちのリンゴをもらってください。」
とたのみました。
「それは、たいへんですね。わかりました。元気になられたら、会いにきてやってくださいね。リンゴはきっと、あなたを待っていますよ。」
 次の日から、リンゴは、犬200ぴき、ネコ160ぴきのアークのなかまになりました。

「アーク」をはじめてから4年がたったころ、神戸で大地しんがおこりました。オリバー先生は、そのひどい様子をテレビで知って、「わたしにできることは?」と考えました。そして、家を失った人びとのペットをあずかることに決めたのです。さっそくビラをくばりました。すると、次の日から、電話がひっきりなしに鳴り、600ぴきの犬やネコがどっとアークにやってきました……。

●1990年にオリバー先生がはじめた、「アーク」という動物愛護団体で実際にあったお話です。この本をきっかけに、動物を思いやるやさしさ、動物を飼うことの責任について考えさせられます。

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