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3年生の今月の本


ごめんねがいえなくて タイトル ごめんねがいえなくて
著者 藤田 千津
出版社 あかね書房
 

「男女2れつにならびなさーい」
 はくぶつかんにつくと、先生が言った。わたしのとなりは、たいちくん。2年1組で一番にぎやかな子。がっかりだ……。
「うわーい。はるなちゃんとならんじゃった。よかったあ。」
 たいちくんは、わたしの手をつかんで、ぴょんぴょんとびはねた。

  はくぶつかんに入ると、たいちくんは、じゅんばんなんか、ぜんぜんまもらない。
「こいつずうずうしいな」
とよその組の子に言われても、へっちゃら。わたしまで、ずうずうしいと思われちゃうじゃない!……でも、みんなよりたくさん見られて、とくしたかな。

「外にうまのこうえんもあるよ! 行こうよ。はるなちゃん!」
「うん。」
 へんじより先にかけだしていた。
「ポニーがいるよ。あ、のせてくれるらしいよ! のる? はるなちゃん。」

●わるいことをしたなって分かっているのに、「ごめんね」が言えない。心の中は、ごめんなさいの気持ちでいっぱいなのに……。誰もが一度は味わったことのある、苦しい気持ちではないでしょうか。はるなと一緒に悩むことで、「自分も、わるいことをしたら、素直に『ごめんね』って言おう」という気持ちになれたらいいなと思います。

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